「はぁ…」

何もしてなくてもため息が出てしまう今日この頃。


私、中学2年生

長濱杏美(あみ)です


「ちょっと〜、杏美ため息何回目〜??なんかあったの〜?」

いつでも優しい、私の親友

平手なな


「なな〜!聞いてくれる〜?…」

ついついななに相談しちゃう。

「うんうん、なになに??」

心なしか楽しそうなのは黙っておこう


「実はね…」

私のため息の原因。

私の好きな人、志田心桜(こころ)


去年はクラスも一緒で、仲が良かったんだ

ふざけあったりしてね。


でも、クラスが離れてから話さなくなっちゃって、

遠い人になっちゃったって感じ…


離れてから気づいたんだよね〜…

『好き』ってこと…


どうせ報われない恋だし、

ななには黙っておこう

諦めよう、って思った矢先。


つい、昨日のこと。


「ただいまぁ〜」

玄関で靴を脱いでいると、

珍しくお母さんが玄関までお出迎え。


「杏美〜、ちょっと、大事なお話があるの♪」

それだけ言うと、鼻歌を歌いながらリビングへ戻っていった


なんか、機嫌が良さそう。

大事なお話ってなんだろう…


リビングへ入ると、

「いい匂い…」

すっごく美味しそうな匂い。

「お母さーん、今日って、カレー?」


「そうよ〜、杏美、好きでしょ?」

うん、私、カレー大好き!!

「ありがとう〜!お母さん、大好き!」

「杏美ったら、調子いいんだから。早く手洗って着替えてきなさい。すぐ食べれるわよ」

「はぁーい」