「ふーん…、そんな大切な場所、俺に教えていいの?」
久遠くんの言葉に横を向くと、光に目を細めながら真っ直ぐ前を見てた。
不思議だけど、なんか、大丈夫って気がするの。
むしろ…、知ってもらえてうれしい。
「私だって、久遠くんが音楽室にいること知ってるんだから、おあいこじゃない?」
ふふっと笑うと、見開いた目は私を見てすぐに微笑んだ。
「あのね、…セレナーデは、こういう夕暮れに愛を贈るための曲なんだよ。」
「え!?あ、そ、そうなんだ…。」
軽やかに笑いながら、コテンと首を傾げる彼になんだ戸惑う。
別に久遠くんはただ説明してるだけなんだろうけど、なんか照れる………。
だって、2人きりでそんなこと言われたら、なんか気恥ずかしくない?
自分でも、顔が赤く染まるのがわかった。
ああ、どうか、この赤さがご機嫌に笑う久遠くんにバレませんように。

