まあ確かに最初会った時は何考えてるか全然わからなかったなあ。
あ、今でも、自由人なところは変わらないか。
「自分じゃよくわからない。」
「あー…、まあそういうものかもね。」
私もこの前茉優に、久遠くんの前でよく喋るって言われて驚いたし。
なんだか安心したのか力が抜けて、そのままマットの上に後ろから倒れ込む。
「ふふっ、なんかさっきまで大変だったーって思ったけど、今になったらスリルがあって面白かったかも。」
全力な鬼ごっこって感じ?
捕まったらって考えたら怖いけどね!
「…どうしたの?」
久遠くんの反応がなくて、仰向けのまま顔を向けると、思わず息を呑んだ。
今日、見たことがない艶っぽい目と、視線が交わる。