想像通り、5階には何の出し物もなく、人がいなくてガランとしている。
音楽室は、電気もついてないか…。
器用に肘で扉を開けてみたら、簡単に扉は開く。
そのまま中に滑り込んで、また肘で扉を閉めた。
…誰もいない。
クラス企画でイケメンBARなら、久遠くんもシフトに空きがあるわけないよね。
茉優も難波くんもほぼ休みなしだし。
机に、多めの食糧を置く。
「でも、逆に1人で良かったかも…。」
食い意地が張ってるなんて、久遠くんに思われたくはないもん。
それに、ウキウキして浮かれていたから気付かなかったけど、やっぱりなんだかんだ疲れていた。
やっと、肩の力が抜ける…。
ふぅー…って、まるで空気が抜けるように椅子に座り込む。

