「─いや絶対買いすぎた、これ。」
やっぱり、かなり浮かれてるみたい。
私の右手には、ワッフルと揚げパスタ。左手にはフライドポテトとカップに入った串刺し餃子。
それから、綿飴を究極のバランスで持っている。
いや、いくらお腹空いてて美味しそうに見えるからってこれは買いすぎ!
調子乗った!1人でこんなに一気に食べようとしてるのやばいって!
「あっ、やば…!」
どうしようって悶々としているうちに、ふと視界に入った男の子達に慌てる。
さっきの、絡んできた人達だ…!
どうやら私には気付いてないみたいだけど、こっち向かれたら確実にアウトだな…。
だって、衣装が赤いから目に入りやすいし、さすがに…。
もう、人がいないとこに行きたい、切実に。
なんて思った瞬間、音楽室が頭をよぎる。
なにか、あそこ出し物してたっけ?いや、でも確か今日はやってないはず…。
とりあえず避難、の意味も込めて行ってみよう。

