私の言葉に、渋々納得した様子の茉優。
普段こんなにわがままを言わないのに…、それくらい私と回りたかったのかな。
そう思うとやっぱり残念だけど…、仕方ないよね。
「じゃあ、茉優頑張ってね。」
「星玲奈も、茉優の分まで楽しんできてねっ!」
うるうるの瞳でそう言われたら、頷くしかない。
それを確認してから、名残惜しそうな顔して、茉優は教室へ向かった。
その様子に、クラスの子達の安堵の声が漏れる。
「助かった!ありがとう〜、本当に茉優ちゃんって星玲奈ちゃんのことが大好きなんだね!」
「そ、そうかな…、」
「だって私達じゃ絶対説得できなかったもん!あ、今から休憩だよね?楽しんできてね。」
「うん、ありがとう。」
「あ、そうだ!真音ちゃんからの提案で、雰囲気出すために今から厨房の人もコスプレすることになって。後半シフト入ってるから、赤ずきん脱がない方がいいかも。」
その言葉に耳を疑う。
え?脱がない方がいいって言った?
今から1人で学園祭回るのに?
赤ずきんのまま?地獄?

