「もうすぐ遠足ね。」
と司書の先生が笑った。
「遠足…?」
僕と魔女さんは首を傾げる。
「あれ、知らないの二人とも」
「毎年一年生は山に遠足に行くのよ。」
その班分けが面白くてね、と先生はクスクス笑う。
「なぜか隣のクラスと合同なのよ。」
……なぜ?
「なんかクラス一緒の子なら仲良くなれるけど、隣のクラスだとなかなか仲良くなりにくいから?みたいなのが理由らしいわよ」
本当はここの卒業生である校長が自分が在学中に隣のクラスの好きな子となれなかったのが悔しかったかららしいわね、と先生はまた、クスクス。
………なんか突っ込みどころが多すぎて逆に突っ込めない…。
まぁでも僕にとっては魔女さんともっと仲良くなれるチャンスだ。むしろ都合がいい。