「……そう…だった…のか……」
マスターは少しだけ目を見開き、考え込むような姿勢をとった。
でもすぐに表情をやわらげ、
「話てくれてありがとう」
と、やさしく笑った。
私はそんなマスターを見て、安心し体の力を抜いた。
……嫌われ…なかった……
その事実に、私は嬉しさ半分、驚きもあった。
だって、私がしていることは決して良いことじゃない。
一応18歳以上だから、違法ではないけど、堂々と胸を張れるような仕事ではないから。
言ったら引かれる。
話したら嫌われる。
…ずっと、ずっとそう思ってたから。
ーー……だから、話すのが怖かったんだ。

