キーンコーンカーンコーン






学校終了時刻のチャイムが鳴り響く。








その瞬間、私はガタッと椅子から立ち上がり、教室を飛び出した。





あ、おいっ と太陽が私に何か言おうとしているのが目に入ったけど、今は答える余裕なんてない!!








私はじゃあね!と太陽に一声だけかけ、勢いに乗ったまま階段を駆け下りる。








部活動へ向かう生徒たちで廊下は大渋滞していたけど、私は必死に体を滑り込ませながら、校門へと急いだ。








……早く早く!バーに行かなくちゃ!






……マスターも心配してるかもしれないし……っ












私はやっとの思いで校門にたどり着くと、全力でバーへの道を走る。







周囲に人が不思議そうに私を見ているけど、もうそんなの気にしてられない!






昨日はマスターに何も言わず、夜遅くに勝手にバーを出てきてしまった。









学校があったから、昨日からユウとも連絡を取ってない。











ーーー……何より、早くレイを見つけて助けだしたい。










私は額から流れる汗を気にもせず、全速力で足を走らせた。