……が、もう遅い。
「……なんかあったのかよ?」
太陽が心配そうに、私の顔を覗き込む
……ああ、もう。
なんでこう私はいつも、色んな人に心配や迷惑をかけてしまうんだろう。
そんな自分に、嫌悪感を抱いた。
黙り込む私を見てか、太陽は席に私を座らせ、自分はその前の席に座った。
「……ん、言ってみ?」
優しい声で話しかける太陽。
……ああ、だめだ。
太陽の優しい顔つきに、つい何もかも吐き出してしまいたくなる。
…私が大きな事件のきっかけを作ってしまったこと。
…大切な人たちを、危険にさらさせてしまったこと。
…たくさん迷惑をかけてしまったこと。
ーーー……とても大切な人が、私のせいで悪い人たちにさらわれてしまったこと

