「あんた、一体誰なの?」
私はキッと男を睨み返しながら尋ねた。
キスされた唇を今すぐにでも拭きたいけど、体の自由が許されず出来ないのが悔しい。
「んん?僕が誰かって~?ふふっそれは…………いつか分かるよ」
「……?」
いつか分かる?
男の意味深な言葉に私は首を傾げた。
なんでそんな確定的に……
「まぁまぁ!僕のことは置いといて〜……さっそく質問に入るよぉ?」
私は身構え、ギュッと唇をつぐんだ。
何を質問されるのかなんてわからない。
なんで私がこんな所に連れ去られたのかも分からない。
でも、でももし私が、連れ去られた訳が『人違い』じゃないんだとしたら……
私は何も、口にしないべきだ。
この不気味な暴走族が人を連れ去ってまで知りたい情報なんだもん
悪に伝わっていいものじゃないってことくらい、私でもわかる。
それなら___
何があってもその情報、守りきってやろうじゃないの!

