___ザワザワ……
……ん、なに?
何か音がする。
それも、周り中から。
たくさんの声が聞こえる。
__なんで?私は1人で病院から帰っていたはずで……
「__っんん!??!」
私は勢いよく体を起こした。
そう、そうだった
私はレイたちと別れた帰り道、いきなり誰かに白い布で口を塞がれて意識を失ったんだ。
一体誰に___……?
私はまだクラクラクラクラする頭で必死に視点を合わせる。
……ここは、倉庫?
薄暗くて、バットやら修理道具やらが壁に立てかけられている。
ひんやりとしたコンクリートの床から上へと繋がる階段からして、ここは倉庫の地下かなんかなのだろう。
次に私はすぐ近くにいた人物に目を向けた。
体格からして男、髪の色は金髪だ。でも顔は仮面を被っていて見えなくなっている。
仮面を被っているのはその男だけじゃない。
周りの人に目を向けると、ここにいる全員が同じ仮面を顔につけていた。
目と口の部分だけ空いた、ピエロのような仮面。
その奇妙な光景に私は小さく身震いする。
__あなた達は一体誰なの……?
ガムテープで塞がれた口でそう呟こうとすると、1人の男と目が合った。
「お前らぁ!姫がお目覚めだぞーこっち来いよ」
その瞬間、ざっと一斉に視線が私に集まる。
何十人もの目が私をランランと見つめている。
__っこわい…
反射的に、そう思った。
私が連れ去られたのはきっといいことじゃない。
なおさら手足を拘束され、口をガムテープで塞がれているのだ。
これで『安心しろ』なんて言うやつがおかしい。
薄暗い中で大量の仮面が私にジリジリと近づいてくる。
「__っんーー!」
私は必死に動かない手や足をバタバタとさせて抵抗する。
こっちに来ないで!
私に近寄らないで!
怖い……怖いよ…!

