冷たい君の不器用な仮面











__………そう思って、つい勢いでバーに来てしまったものの…








やはりバーは空いておらず『close』と書かれたオシャレな木の板が、ドアに垂れ下がっているだけだった。










…マスター、いたりしないかな









私はバーの透明な窓ガラスから、店内の様子を伺う。








やっぱりいないよね……







きっとレイのお見舞いに行ってるんだろう。







あれから連絡も取ってないし、もちろん会ったもいないから誰がどうしているのかすら分からない。








勝手に自分から音信不通にしといて、今は必死に足跡をおってるだなんておかしな話だよね。







まあ、所詮突発的な私のこと。








後先を考えて行動しないというのは、やっぱり良くないな……








とりあえず、レイのいる病院に行けばいいんだろうけどね、道もわかるし。








でも、だんだん辺りが暗くなってくるこの時間帯だ。







女子高生がフラフラと長い時間一人で歩いていいのだろうか。







何より、ここから病院は歩いていくと結構な時間がかかるし、足もむくむほどキツい。








根性だして走っていけば完全に暗くなる前までには行けるんだろうけど……







うーん!どうしよう







私が迷っていたその瞬間、









薄暗かったあたりが黄色いライトに正面から照らされた。