冷たい君の不器用な仮面








「__えー、皆さん聞いてください。突然ですが、今日は転校生を紹介したいと思います」










担任の先生の一言に、一気にざわつき始める教室。








……転校生?どんな子だろう。





私もみんなと同じように、その人物に興味が湧いた。








女の子かな?それとも男の子?







……どっちにしろ、私にはあんまり関係ないんだけどね








今は、レイのことで頭がいっぱいいっぱいだ。







他のことに目を向けれる自信がない。









私はそう割り切ると、あまり興味がなくなり窓の外に目を向けた。







そして、何気なくレイのことを思い浮かべる。








……今日もお見舞い行こうかなぁ







レイとまた話すことができるチャンスだ。







逃すのは、なんだかもったいない。








あっ、差し入れ何にしよう……







お気に入りのケーキ屋さんのケーキ、もう持って行っちゃったからな…









私がぼんやりと外を見つめながら考え事をしていたとき、急に教室中が騒がしくなった。








私は窓からふと視線を外し、教室の前のドアに目を向ける。








どうやら、転校生が教室に入ってきたようだ。







ザワザワと落ち着かない雰囲気の中、みんなが開かれるドアをじっと見つめる。








__ガラガラ









………その瞬間、転校生が姿を現した