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「ふわあ……」
私は大きなあくびをしながら、通学路を歩く。
……昨日も仕事だったからな
ズキズキと痛む体を、私はそっと撫でた。
無理してるのは、わかってる。
でもやるしかないから……逃げる訳にはいかないんだ
「おーおーいつにも増して眠そうだな、おい」
聞きなれた声に、私は後ろに振り向く。
すると、太陽はよっと手を挙げ私の横に並んだ。
私もそんな太陽に挨拶を返す。
「おはよー、太陽。第一声がいつも眠そうだなってどうなの」
「しょうがないだろ、本当のことなんだから。お前いつも夜何時に寝てんの?」
「……9時」
「嘘つけ」
そんな軽口を叩きながら、2人で校門へと入る。
ちょうど登校ラッシュで、玄関はたくさんの生徒で溢れかえっていた。
「うわあ、混んでるねーどうする?あそこで時間つぶす?」
私はチラッと時計を見た。
時間はまだ7時40分。
完全登校まではまだ30分ほどある。
「あーそうだな。久しぶりに行くか!
」
太陽はそう言うと、くるっと体の向きを変え、中庭の方向に向かって歩き出した。

