「ねえユウ。レイ寝てるんだけど、起こしていいと思う？」
私はレイから視線を外し、カーテンの中に入ってきたユウに顔を向ける。
するとユウはベットの中で眠るレイをチラッと見て、うーんとうなった。
「…どうしようか。まだ体中傷だらけだから体力使ってるだろうし、起こすのもなんだか気が引けるね」
私はまだ辛そうにしながら眠るレイを、またじっと見つめた。
「……そうだね。じゃあ今日は起こさず帰ろっか」
「…うん、そうしよう。ごめんね涼那ちゃん。ここまで連れて来ておいて……」
「全然！顔が見れただけでも良かったよ」
私たちは買ってきたお見舞いの差入れを机に置き、そっとベットから離れる。
そしてドアに手をかけ、帰ろうとした。
そのとき
＿＿＿ガラガラガラ
私たちと同時に誰かがドアを開けた。
