__キーンコーンカーンコーン







授業終了のチャイムが鳴った。






その瞬間、騒がしくなる教室。






私は何人かの友達にばいばーい言い、一人で教室を出た。






……うーん、どうしよう。






レイのお見舞いに行きたいけど、どこの病院か分からない。







マスターに連れて行ってもらおうと思ったけど、そういえばバーは休業中なんだった。







マスターはあの日から毎日病院に通って、レイの面倒を見ているらしい。






だからマスターはバーに行っても、いないのだ。






私ははあっとため息をついた。







あのコンクリートの建物に行けばユウに会えるかもしれないけど、あそこに一人で行くのは中々勇気がいる。







……そして私は今、あの暴走族たちの塊に飛び込んで行けるほどの勇気を持ち合わせていない。






ああ、困った。







これじゃあ、なんのしようもないじゃん。







私は一人で頭を抱え込んだ。