*** 「……っふぅ」 私は建物の物陰に隠れ、乱れた息を整える。 そして一息つくと、スッとあるドアを見据えた。 ……あれ、だよね。 私はポケットからスマホを出し、時間を確認した。 ーーあと1分。 私は音を立てないようにスマホを操作し、地面に置いた。 ……これでよしっと… 私は何度も自分のスマホを確認する。 …失敗は、許されない。 私だけじゃなくて、マスターやユウにもまた迷惑をかけてしまう。 …それだけは何としても避けたい。 私ははあっと大きく息を吐くと、意を決して立ち上がった。