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…小刻みに揺れる車体が、私の体を小さく震わす。
もう随分と長い間車に乗っている。
少し酔ってきたようだ。頭が痛い。
私は頭を押さえながら、そっと顔を上げた。
『……ユウ。』
私は暗い沈黙を静かに破り、ユウに声をかける。
『どこに行くつもりなの?』
私は気になっていた疑問をユウに問いかける。
するとユウはいつもよりも少しだけ低い声で、答えた。
『暴走族たちの、溜まり場だよ。レイをさらった…アイツらのね』
ユウはグッと唇を噛み締め、ハンドルを強く握った。
『きっとそこにレイがいる。警察が逃げた車の追跡をして、アイツらのアジトを突き止めてくれたんだ』
『そうだったんだ…』
ユウはチラッと私の様子を見て、フッと息を吐いた。
『……涼那ちゃんには少し、話しておかなければならないね』
ユウはまっすぐ前を向きながら、話しだした。
『……アイツらがレイをさらったのは、情報が欲しいからなんだ。レイは特別な情報を持ってる。レイしか知り得ない、誰もが欲しがる情報を。……だから、レイは常に狙われているんだ』
『……情報……?』
『……ああ。それについては、俺から涼那ちゃんに言うことはできない。ごめんね』
『……いえ、大丈夫です…』
私は前のめりになっていた体を元に戻し、深く座席の座り直す。

