「私は茂神さんと友だちになりたいな」

「!」

「だから、ね?」

「……」

「ダメ?」

「……なりたい……です……」

「!うん、なろう!もう友だちね」

私がつい嬉しくて、笑ってそう言うと、茂神さんは泣いて、

「……ごめんなさい……ごめんなさい!」

と、泣き崩れてしまった。

「大丈夫」

そう声をかけようとしたのに。

バタン

「柚季!」

ピーッ!ピーッ!ピーッ!

機械音が途端に鳴り響きだす。

「心拍数が!茂神さん!先生、呼んできて!」

「う、うん!」

「柚季!柚季!」

菜々美が必死に私を呼ぶ声が聞こえる。

「しっかりして、柚季!」

そう呼ぶ菜々美の声すら、もう私の耳には届いて来なかった。