「なんで、私だってわかったの?」

そのことを知ってるとは言わないでおこう。

「それは奏多が好きだから……でしょ?」

「それもあるけど、琉衣の復讐の方が大きいわ」

柚季が危ない。

私はとっさにそう思った。

「私はこれから用事があるから、失礼するわね」

そう言って、神社の中に入っていこうとした。

「せいぜいお姫様を守ってね。おもしろくないから」

小さく、でも聞こえる声でそう呟いた。

「どうしよう……」

とりあえず、病院に戻ろう。

私は急いで病院に戻った。