柚季 side

あれから私は、体は弱っていってはいるものの、特に大きな異常もなく、2週間後に退院した

そして、久しぶりに登校した5日後の放課後

「ねぇ、菜々美」

「何?」

「私、奏多に告白する」ボソッ

あの日以来、私は後悔しないと心に決め、告白はしないと思っていた気持ちを変えた

「おぉ!ついに!!」

「しーっ!大きい!」ボソッ

「で、いつ?」

「今日。今から、奏多を誘う」

「頑張れっ!」

「うん」

奏多の返事を期待している訳じゃない

ただ、自分の気持ちを伝えてこの世を去りたいから

前に進まなきゃ

……よしっ!

私は奏多がいる所に向かった

「奏多ー」

「おっ、柚季」

「ちょっと来て」

「?」

奏多は私の近くまで来た