「悠真、私ね」

「……」

悠真はなんとなく言ってほしくなさそうに、でもどこかでわかっているような難しい顔をした

私はそれに構わず言った

「……余命、あと1年なの。だから、悠真とは一緒にいられない」

「余命……1年……」

「そう、あと1年。短くて半年、持つかどうか」

「……なんだよ、それ……」

「これでわかった?断った理由」

「病気っていつからだよ」

それも聞かされてなかったんだ

「生まれた時から。生まれつきなの」

「……じゃあ……ずっと、苦しんでたのかよ……」

「……うん。そうだよ……」

「柚季……」

「ずっと治らなくても、みんなと一緒にいられたらそれでいいって思ってた。なのに……なのに……」

「……」

そこまで話したら、気持ちが止まらなくなった

「なんで、私だけ死ななきゃいけないの?みんなとずっと一緒にいたいのに……どうして?」

「柚季……そこまで、悩んで……」

「私、死にたくない。みんなとずっと一緒にいたい」

「柚季、大丈夫だから……」

菜々美は私の異変に気付いたのか、落ち着かせようと抱きしめてくれた

「ゴホッ、ゴホッ!」

「柚季!」

「大丈ゴホッ!ゴホッゴホッ!!」

「大丈夫じゃないでしょ?!もう休んで」

「ごめん……ゴホッゴホッ!」

「もうしゃべらないで」

私は菜々美にベッドに寝かされて、そのまま疲れて眠ってしまった