「あっ、チャイム鳴る」

キーンコーンカーンコーン

菜々美がそう言った瞬間、チャイムが鳴り響いた

私の朝は、いつもこんな感じ

菜々美と手を組み、奏多を笑って、悠真に溺愛されて、1日が始まる

そして、昼休み

「柚季~。売店、行こう」

「うん」

……あっ

お金、持ってくるの忘れた

「ごめん。お金、持ってくるの忘れた」ボソッ

「じゃあ、分けっこしよ」

「いいの!?ありがと~」

(やっぱ、可愛い……)

(見とれすぎなのよ、悠真の奴)

悠真に見られてるとも知らないで、私はウキウキしていた

「俺も行こ」

「悠真までついてくんの?」

「いいだろ?罰に。柚季と一緒にいたいし」

「はぁ~……奏多は?」

「……はっきり言って、ついていきたくねぇー」

「……」

一緒に……いたい

「奏多、行こうよ」

「……わかったよ」

「!」

やった!

嬉しい!!