先生と私


職員室に急いでいくと、田中先生は外で待っていてくれた。

〝先生!!!!〟

〝ひなこ!卒業式良かったよ。呼名もバッチリ聞いた。卒業おめでとう!〟

寂しさはあったけど、先生の言葉に自然と笑顔になれた。

〝卒アル、書いてください!〟

私は勇気を出して言った。

友達やほかの先生には既に書いてもらっていたが、先生用に1ページ残しておいた。

書いてもらっている間すごくワクワクして待っていた。

先生が何かを書いている後ろ姿はカッコよく、もうこの姿を見れるのも最後なんだと思うと寂しさでいっぱいだった。

〝はい!書けた!〟

先生がそう言って卒アルを渡してくれた。

卒アルは家に帰ってから見ようと思って、見ずにカバンにしまった。

そして、

〝写真撮ってほしいです!〟

そう言った。

すると先生は快くOKしてくれた。

友達に撮影を頼んだ。

緊張しすぎて先生と距離を少しあけて立っていたら、先生が肩を掴んでギュッと自分の方に寄せた。

びっくりして先生を見上げていたら、

〝距離あったから仕方ないじゃん!〟

そう言った。

嬉しすぎてニヤニヤしたまま写真撮影。
(後で見たら顔がすごいニヤニヤしてて気持ち悪かった)

その後一生懸命書いた手紙とプレゼントを渡した。

〝また何かあったらいつでも連絡してね。〟

そう言ってくれた。

その後も少し話して、私が部活の集まりに行かなきゃいけないのでお別れ。

最後まで先生は先生で、普通のことしか言わなかった。

先生のことが好き。だけど、先生は私のことを一生徒としか見ていないんだな。

そう思った。

先生に好きって言いたかった。だけどその勇気もなかった。

〝今までありがとうございました。〟

それだけ言ってその場を立ち去った。