あの日の帰り道、きっとずっと覚えてる。


「浅岡さーん!忘れ物ですよー!」

そんな時、誰かがカクの家に訪ねてきた。

「お?ああ、すまねぇ」

そう言ってカクを乗せた藤之おじいちゃんは玄関の方へ行った。

私とアズちゃんもカクについて行くため、玄関の方へ行く。

そこに立っていたのは見慣れた格好をした男性。

「あれ?お父さん?」

「ん?光希歩じゃないか!どうしてここにいるんだ?」

よくよく見ると、漁業から帰ってきたらしい父だった。

「お父さんこそ、どうしてカクのおじいちゃんと知り合いなの?」

「カク?…まぁ、お父さん、浅岡さんたちと同じ漁場で働いてるからな」

「へぇ」

私との話が一段落つくと、カクのおじいちゃんとまた話し始めた。