私たちの答えは決まっていた。
出来れば海光が転校することなく、私も高校に行くことなく過ごせる道にいきたい。
ここと翔琉の家とでは、小学校の校区は別だけど、隣の小学校なら通うことができるはずだ。
「翔琉のお宅が、お邪魔でなければ…住まわせて貰えると有難いです…」
こっちに来て翔琉以外の人と話せるなんて思いもしなかった。それは翔琉の時も思っていたけれど。
おばさんはニコニコと微笑み、翔琉と二人で帰っていく。
その姿に私たちは思わず笑ってしまった。
おばさんはロングスカートにも関わらず翔琉の自転車を奪い取って、一人スルスルと走っていき、翔琉はそれを必死に追いかけていく。
お母さんというより、姉のように見えた。
そんな生活をずっとしている翔琉が羨ましいと思ったが、偽物でもその仲間入りができるかもしれないと思うと、淡い期待のせいか、心の奥が少しむず痒くなった。
出来れば海光が転校することなく、私も高校に行くことなく過ごせる道にいきたい。
ここと翔琉の家とでは、小学校の校区は別だけど、隣の小学校なら通うことができるはずだ。
「翔琉のお宅が、お邪魔でなければ…住まわせて貰えると有難いです…」
こっちに来て翔琉以外の人と話せるなんて思いもしなかった。それは翔琉の時も思っていたけれど。
おばさんはニコニコと微笑み、翔琉と二人で帰っていく。
その姿に私たちは思わず笑ってしまった。
おばさんはロングスカートにも関わらず翔琉の自転車を奪い取って、一人スルスルと走っていき、翔琉はそれを必死に追いかけていく。
お母さんというより、姉のように見えた。
そんな生活をずっとしている翔琉が羨ましいと思ったが、偽物でもその仲間入りができるかもしれないと思うと、淡い期待のせいか、心の奥が少しむず痒くなった。



