隣にいる海光が私の背中をさすってくる。
海光だって辛いはずなのに。
翔琉は何も言わなかった。
そりゃあ、こんなことを言われたところでどうしようもない。
こればかりは支えるも何も、子供同士で解決できる問題じゃない。
「……光希歩…うちに来るか?」
大分考えてでたであろう言葉は、あまりにも無理のある発言だった。
「俺の家、結構広いし、今父さん海外に単身赴任で来年の春くらいまで帰ってこーへんねん。お母さん、子供好きやし、頼んでみたら…」
「翔琉……なんでここにおんの。塾は?」
翔琉に声をかけた人の方へ体を向けた。
そこに立っていたのは、さっきのオシャレなおばさん。
「母さん?なんでここに…」
「なんでって、こっちがなんでやわ。あんたがお弁当忘れて塾行ったから、今日は気分もいいし散歩ついでに届けたろかなって思ったのに、行ってみたら塾空いてないし。どういうことなん?」
その人は笑みを浮かべているが、それは先程とは全く違う、怒りを交えた表情だった。
海光と二人で思わず固まる。
海光だって辛いはずなのに。
翔琉は何も言わなかった。
そりゃあ、こんなことを言われたところでどうしようもない。
こればかりは支えるも何も、子供同士で解決できる問題じゃない。
「……光希歩…うちに来るか?」
大分考えてでたであろう言葉は、あまりにも無理のある発言だった。
「俺の家、結構広いし、今父さん海外に単身赴任で来年の春くらいまで帰ってこーへんねん。お母さん、子供好きやし、頼んでみたら…」
「翔琉……なんでここにおんの。塾は?」
翔琉に声をかけた人の方へ体を向けた。
そこに立っていたのは、さっきのオシャレなおばさん。
「母さん?なんでここに…」
「なんでって、こっちがなんでやわ。あんたがお弁当忘れて塾行ったから、今日は気分もいいし散歩ついでに届けたろかなって思ったのに、行ってみたら塾空いてないし。どういうことなん?」
その人は笑みを浮かべているが、それは先程とは全く違う、怒りを交えた表情だった。
海光と二人で思わず固まる。



