あの日の帰り道、きっとずっと覚えてる。


十五分ほど歩いた先に葬儀場と言われたところが見えてきた。

そこで、一人のスーツ姿の男性が立っている。

「あれが叔父さん?」

海光にそう聞かれたが、私も会ったことがないので答えることはできなかった。

だんだん距離は近づくも、眼鏡をかけたその人の顔立ちは、祖母とも父とも似ていない。
髪の毛もきちんとワックスで整えられている。
漁師になる前の父でも、ここまできっちりしているのを見たことがない。

「君たちが兄の娘か?」

感情のない顔でその人は私たちに話しかけてきた。

「そうです。おじさんが叔父さんなんですか?」

海光が先に口を開いた。