「お姉ちゃん!おばあちゃんが死んじゃってもいいん!?何がそんなに怖いん!?なあ、お姉ちゃんってば!」
「やめて!!」
耳を塞いで叫んだ。
「死んでいいわけない。でも、海光にはわかんないよ!私は海光の、本当のお姉ちゃんなんかじゃないんだから!!」
言ってしまったと、気づいた時にはもう遅くて。ぼやけた視界に映る海光は、ただ顔をしかめて、立ち尽くしていた。
「どういうこと?」
どういうこと?
あなたはカクの妹なの。
血の繋がった人は、誰もいないの。
そんなこと、言えるわけがない。
「意味わからん!だからなんやって言うん!?うちにとってお姉ちゃんはお姉ちゃんなんやから、それでええやんか!」
あまりにも意外な言葉が返ってきて、私のほうが驚いた。
「そんなこと関係あんの!?大切な人が、目の前で死にかけてる人がおんのに、お姉ちゃんは見殺しにすんの!?」
あの日の私と、同じ歳になった海光。
でも、あの頃の私とは全く違う。
ブレない真っ直ぐな想いが、私の心に深くささった。
「行くよ…行くに決まってるじゃない」
おばあちゃんは、きっともうだめだと、わかっているけれど、その現実を受け入れたくなくて、私たちはおばあちゃんと共に救急車に乗り込んだ。
重い雲の層の下、海光は隣でキュッと目を瞑り、手を合わせている。
やっぱり、あなたは私の妹じゃない。
歴とした、カクの妹。
本人が気付かぬうちに、私を支えてくれているところが、本当にそっくりだった。
「やめて!!」
耳を塞いで叫んだ。
「死んでいいわけない。でも、海光にはわかんないよ!私は海光の、本当のお姉ちゃんなんかじゃないんだから!!」
言ってしまったと、気づいた時にはもう遅くて。ぼやけた視界に映る海光は、ただ顔をしかめて、立ち尽くしていた。
「どういうこと?」
どういうこと?
あなたはカクの妹なの。
血の繋がった人は、誰もいないの。
そんなこと、言えるわけがない。
「意味わからん!だからなんやって言うん!?うちにとってお姉ちゃんはお姉ちゃんなんやから、それでええやんか!」
あまりにも意外な言葉が返ってきて、私のほうが驚いた。
「そんなこと関係あんの!?大切な人が、目の前で死にかけてる人がおんのに、お姉ちゃんは見殺しにすんの!?」
あの日の私と、同じ歳になった海光。
でも、あの頃の私とは全く違う。
ブレない真っ直ぐな想いが、私の心に深くささった。
「行くよ…行くに決まってるじゃない」
おばあちゃんは、きっともうだめだと、わかっているけれど、その現実を受け入れたくなくて、私たちはおばあちゃんと共に救急車に乗り込んだ。
重い雲の層の下、海光は隣でキュッと目を瞑り、手を合わせている。
やっぱり、あなたは私の妹じゃない。
歴とした、カクの妹。
本人が気付かぬうちに、私を支えてくれているところが、本当にそっくりだった。



