先輩、好きです。




「ここが俺たちのボックス。空きコマとか暇な時に来たら誰かいて喋る、みたいな使い方がよくあるパターンかな。」

かじさんがそう言って連れて来てくれた廊下の間にある少し窪んだ空間。
なんだか秘密基地みたい。

雨でじめついた廊下からキュッキュッて誰かの足音がして、乾いた笑い声が聞こえてー。

まるでここだけ日常から切り取られた世界みたいに、ひっそりと心地いい疎外感を味わえる気がする。


なんか大学って毎日がお祭り騒ぎみたいにわちゃわちゃしてる人が多いイメージだったけど、単なる偏見だったのかも。

「なんかいいですね、ここ。」

率直な感想だった。

「そう?気に入ってもらえてよかった。」


ここに来たらまたかじさんに会えるのかも。

なーんて邪念は心にしまって。