「、、はい」
「履修登録とか分かんなかったら手伝ってあげるからさ、説明会終わったら後でうちのサークル見にこない?」
「あ、えっと、考えときます(笑)」
「おはようございます。前から詰めてお座りくださーい。」
「ねえねえりな!さっきの人かっこよかったね~!」
大学に入って初めてできた友達。りこ。
今にも折れそうなぐらい細くて長い脚は、憧れというよりもはや隣に並ぶのが申し訳くなってくる。
目もパッチリ二重だし、顔も小さいし肌も白くてきれいだし、欠点ないとはこのこと。
ただ見た目のわりに考え方は大人だし、実際歳も一つ上ってこともあってかすごく落ち着いて見える。
まぁ強いて言うなら超の付く面食い。
『男は絶対顔』
これ、りこの口癖(笑)
そんなりこがイケメンというからにはさっきの人はかなりすごいのかも。
「え、うん。でもなんかちゃらそ~(笑)」
嘘。私もちょっとかっこいいかもとか思ってた。
でもなんか昔から友達が先にいいな、っていうと自分はそう思っちゃいけない、みたいな考え方しちゃうとこあるから口では言えない。
損な性格だよ、ほんと。
「えー、本日はあいにくの雨ですが、---…」
『あの人学長かなー?』
『え、絶対違うでしょ、若すぎ』
『イケメンが前で喋ってくれたら真面目に聞くのになぁ』
『結局そこ(笑)』
「えー、以上で終わります。この後は各学部ごとに説明を受けてください。」
「はーっ終わった!りな文学部だよね?あたしのとこさ、学科分かれてなくてすぐ終わりそうだから終わったらまた連絡して~!」
「りょかい!またとでね~」