【完】雨恋〜雨上がりの空に恋をする〜


不純なんて、そんなこと。


「そんなことないです。立派な理由です!」


お父さんの背中を追いかける。
同じ場所に立ちたい。
素敵な理由です。


先生の真っ直ぐな視線はお父さんに常に向いていて。
先生の用に真っ直ぐな人が目指す理想の人。
だからお父さんはもっと真っ直ぐで素敵な人。
素敵な人のようになりたい、憧れに近付きたいのは当たり前の事。


だって私も。
先生のようになりたいって、思ってるんですから。


「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。」


「先生、絶対先生になって下さいね。」


「はい、頑張ります。」


先生、私も先生みたいになれるでしょうか。
先生みたいに、夢を持てるでしょうか。
真っ直ぐ、ただ前を向いて、それだけを目標に進んでいく。


私も先生みたいになりたいです。


最初は一目惚れ。
知れば知るほど深くなっていく、想い。


私、先生の真っ直ぐな所が好きです。
純粋で芯のある、その強い意志が好きです。


「雨、上がりましたね。」


「あ、虹。」