【完】雨恋〜雨上がりの空に恋をする〜


虎はそのまま私の隣の席に腰をおろして。
注文したバニラシェイクを吸っていた。


虎は中学の時同じで。
学力の差で高校は別になったけど。
今でも会うくらいには仲が良い。


卒業式の時告白されてお断りしたんだけど。
それでも相変わらず前と同じように接することができるのは。
虎が変わらない態度で接してくれるからだ。


裏表なく、明るい虎はいい奴だと思うけど。
恋愛対象としてはみたことはなかった。
弟みたいな存在だったし。
それは今でも変わらない。
まあ、虎は少し違うみたいだけど……。


「何の話してたんだ?」


「雨の好きな人の話。」


「へえ~雨の…………っては!?なんだそれ!?」


「反応おそ。」


「おい雨!好きになったってどこのどいつだ!俺が叩き潰してきてやる!」


「うるさいな、少し黙ってよ。」


「そんな言い方ないだろぉ!俺だって、俺だって雨の事……」


「あんた振られてるでしょうが。」


「お前は関係ないだろ!」