十人十色恋模様

「すみません。少しいいですか?」


そう声をかける。


「は、はい!」


彼女はびっくりしたようで、戸惑いがちに返事をした。


それはそうだよな。


急に知らない人から声かけられたらびっくりするよな。


「ずっとここにいましたか?」


出来るだけ彼女を怖がらせないように話を続ける。


「はい……ずっといましたが」


「三……黒髪、黒縁メガネの生徒来ませんでしたか?」


そう質問すると彼女は目を見開いた。


これは絶対に知ってる。


「三条海斗くんでしょうか?」


ほらやっぱり。