十人十色恋模様

「私は話すことなんてない!!話だって聞きたくない!!」


「おい、三崎……」


「私は海斗くんにとっては迷惑な存在なの!」


怒りたいのか泣きたいのか自分でもわからない。


でも口から出たその言葉は、より現実味を増して私に襲いかかる。


「そんな迷惑な存在がいなくなったんだから別にいいでしょ!」


「三崎さん……」


「私のことはもう放っておいて!!」


その場の空気に耐えきれず、私は校舎の中へ走り出した。