ある日のことだった。


外出許可が出た私は今日も寒さを肌で感じながら、桜の木に向かった。


桜はまだまだ咲く影すらなく、ぽつんと立っていた。


しばらくして帰ろうとした時、キミが現れた───



「よっ!お前良くこの桜の木見に来てるよな…!?お前も桜好きなのか?俺もすげー好き!」




そう話かけてきた男の子は凄く綺麗な子だった。澄んだ瞳、すらっとしてるけどちゃんと筋肉がついている体、何より笑顔が眩しかった。




あの日、私はキミに恋をした───