「おねーさんっ♪
無視しないでよ〜」

ガシッと腕を掴まれる。

サーっと血の気が引く感じがする。
終わった。


「あ、あの、待ってる人いますから!」

「かーわいっ♪」

ぐいぐい引っ張られる私。


「私、あなた達より遥かにかっこいい彼氏いますから!!!!!!」


咄嗟に叫んだ言葉がそれだった。

「あ゛?喧嘩売ってんの?」

あ、やってしまった。

どうしよう。

「あー、向こうに黒髪のスレンダーな子がいるー!」

「えっ、どこだとこだ!?!?」

私の手をすんなり離し、
男の人たちが探しに遠くへ行く。


え?
助かった…?

「ひかるっ!」

ぐいっと引っ張られて、後ろを見ると朱莉がいた。

「朱莉!」

「遅いから心配した!!!
やっぱり捕まってるもん!!」

遠くから走って峻くんと春くんがくる。

「ひかる…っ」

峻くんが心配そうに私を見る。

私思った。
相手が峻くんじゃないとこんなに怖いんだ。

「しゅ、峻くん〜っ。
ごわがっだ〜」

泣きながら峻くんに抱きつく。

「…ほんとバカ。」


峻くんは優しく私の頭を撫でる。


峻くんの隣がいい。
ずっとずっと。
この先も。

いつでも峻くんが守ってくれるよね…??