手繋いでいいかな…
でも嫌がるかな…

やっぱりそれは、浮かれすぎかな…

「ん。」

そう言って峻くんは私に手を差し出した。

「いいの?」

「当たり前だろ」

良かった…
私はぎゅっと峻くんの手を握った。


________________________。


「あんら〜、ラブラブだこと!」

「あっ、朱莉!」

靴箱に着くと朱莉と春くんがいた。

「ついこの間まで、一緒にすら来てなかったのにね〜」

「春、黙れ」

「わ、怖い怖い」

そう言いながらも仲のいい2人。

「ふふっ」

そんな姿を見るのは初めてで嬉しかった。

「本当に良かったよね、ひかる。」
「朱莉のおかげだよ〜」

途中まで4人で教室へ向かう。


「あ、ひかる!!」

二組の前を通った時、聞き覚えのある声が聞こえた。

「く、九条くん…」

峻くんがいる前で…っ。
空気読んでよー!!!


「映画のチケット二枚あるんだけどさ、
一緒に…「悪いけど他当たってくんない?ひかるは俺のだから」


九条くんの言葉を遮り、
私の前に立つ峻くん。

しゅ、峻くん、そんなこと言う人だったの!?


「うわ、見せつけてくれるね〜」
「ほんとよ。」

朱莉たちが後ろでなんか言ってたけど…

九条くんと峻くんはバチバチしていた。