「行こうひかる」 そう言って九条くんが私の手を握る。 「…やっ!」 咄嗟にパッと手を振りほどく。 でも、九条くんが耳元まで来て… 「ふーん…いいんだ?そういうことしちゃって」 私の耳元で囁く。 大っ嫌い。 大っ嫌い大っ嫌い。 最初はこんな人だと思わなかったのに。 教科書を借りたあの日から… 私の運命は変わっていったんだ。