「やはり、頭を強く打たれた衝撃で記憶喪失になっていますね」



記憶…喪失…?



って、あの生まれてから今までの記憶がなくなるってやつだよね?



あはははは~…



って…そういえば私、何にも思い出せないんだ…



私、私っていうけど、私は誰?



てか、私って存在していたの?



あぁぁぁぁーーー!!頭がガチ割れそう!




「綾さん!!つぐみが…つぐみが…蒸発しています!!」



もう何がなにやらわかんないよ…



そのまま目の前が真っ白になった









「あちゃー、まさかつぐみんが記憶喪失なんて…」



黄鳥が自動販売機にお金を入れながら言った



「しかも、頭のボールで打ったくらいで…」



光也がはぁと溜息をついた



(でもさぁ、つぐみんが記憶喪失ってことはつぐみんがゆずるんを好きだったて記憶もないんでしょう?それってゆずるん大ピンチじゃん)



ジュースを飲みながら黄鳥は心の中で思った



謙は黙ったまま何も言わない