甘やかして、私だけ




でも、それはずっとは続かなかった・・・




寂しさや新生活に慣れてきた頃、またやってくる春に新たな希望を抱いていた

ただ普通に・・・





突然かかってきた母からの電話__



『だから!意味わかんないって!どういうこと!?』

『…だからね?蒼が持ってちゃったのよ、あかねの学費』


それは、さっきから何回も聞いたって!

そこじゃない…そんなんじゃない…


『だからなに…私に関係ないでしょ』


私は、冷たく言い放つ

絶対、泣かない。親の名前で泣いてたまるか



私は、驚く、同じ家族の発言とは思えなかったから・・・


『あんた自分一人で進学できると思ってるの?』

『それはっ…』

『蒼のためとかなんか知らないけど、女の子なんだから進学なんてしなくてよかったのよ・・・__ブチッ


”プッープッー”



一方的に電話を切って、その日はずっとベットの上で泣いたんだ


自分がこんなに無力で悔しくて



お兄ちゃんのために進学したって、きっかけはそうかもしれない


でも、好きなことを学べる時間が楽しくって


大切な友達とか、楽しい時間とか


どんどん増えていってる最中だったの・・・




なのに、なのにっ・・・


「…うぅ…お兄ちゃんまでっ・・・」



お兄ちゃんだけが唯一の味方じゃなかったの?


あの、笑顔は全くの嘘?




__私って、一人になっちゃったんだ・・・。







春を待つなんてくだらない

だって、まだまだ冬じゃない・・・



雪みたいに積もったこの孤独な感情はもう、溶けないんでしょ?