甘やかして、私だけ





「でも、三村くんのお家この辺じゃないよね……?」




まだ理解できていない頭を整理する




「そうなんだけど、姉妹店的なのがそこの駅前にあって、そこで働くってわけ☆」



なるほど・・・。


う~ん。とりあえずここに戻ってきた理由はわかったけど・・・




「で!今日、新しく住む家を探していたら・・・あかねちゃんに会えたわけ!」



突然そう言って、笑顔になる三村くんが謎。



「俺、あかねちゃんにまた会うために頑張ったんだよ!」


「ん?」



何をがんばる必要があるの・・・?



「就職したから、これからあかねちゃんを養っていけるし、イメチェンだって大成功!俺、見惚れられて恥ずかし~~」



はぁぁぁっ!?



「養ってもらう意味も、理由もわかりません!!」


それに、み、みみ見惚れてなんかないし!?


思わず身を乗り出して反論する




「まぁまぁ…落ち着いて。それにしても…」



瞬間、テーブル越しにグイッと力強く引き寄せられる



「うわっ…!」


バランスを崩した私は三村くん側に倒れこんだ