友達と飲んだ後の帰り道・・・





私は今見知らぬ人に抱き着かれています。






突然のことで驚いて動けない・・・






すると、





「おまえ!今ここから飛び降りて死のうとしただろ!!俺、はっきり聞いたからな!夜景の一部になりたいーーって!!
死ぬなよお前まだ若いだろう?」





なにやら焦っているようだ・・・






「・・・。」




「おい。聞いてんのかよ。」




目の前の男の人が顔を覗き込んできた





ふわっと鼻をかすめた香水の匂い、



こいつッ、



・・・チャラい。



そう脳が判断しても、



「ちっ、ち、ちちちがいますぅ」



振り絞った声が小さすぎた!!噛んだし!



目の前のことをまだ理解しきれないでいる







「え?ちがうって?」


全部違うよ!!

死のうとなんてしてないし!夜景見てただけだし!まあ、叫んだけどさ!!





「と、ととにかく!!離してください!警察呼びますよ!!誰か助けてえぇぇぇ!」



「わあ!!叫けばないで!!悪い!!止めようと思って必死だったんだよ!!」




離された瞬間に距離を取って、疑いの目を向ける




「なんですか!?お金ねらい?わいせつ目的?何なの!?」



ただ怖かった。変なとこ触られてないからまだ声出るけどさ!
痴漢にあったら声でないって言うじゃん!!




って!どうにかしなきゃこの状況・・・

混乱した頭を必死に使い考えた結果



そうだ!お金だ!お金を渡して身は守ろう!





私は慌てて自分の鞄から財布を取り出し、男に投げつけた



「これ渡すからこっちに来ないで!!!」



とにかく必死だった



男は一瞬驚いた後、足元に落ちた私の財布を拾った



「ごめん。驚かすつもりじゃなかったんだよ。変な事しようとも考えてない。こんなんいらないし」



そう言って財布についた砂をほろった



「こんな真っ暗なとこに女の子一人で歩いてったから心配したんだよ。余計なお世話だけど。」




ほんとにな!!!!余計なお世話だな!!!!




「家ここからちかいの?」


「言うわけないなでしょ!!変態!」


「変態って・・・」



ってか、なんでこいつさっきからちょっと落ち込んでんの・・・