──昼休み 遠くで生徒たちのにぎやかな声がする 僕はあの中の声に混じったことはない いつも独りで 音楽室のピアノを弾いている 僕にできるのはピアノだけだ 今日も独り、ピアノを弾いていた 僕が勝手に作った曲だ ただの自己満足だったし、僕の感情をこめた 「ねぇ、それなんて曲?」 驚いて振り向くと、 学園一の美少女といわれている高峯さんが立っていた 僕は 「なんでここにいるの?」 と答えるのが精一杯だった