情熱的に愛して

「どうしてよ!お父さん!」

まずい。

協力してくれるって言うのに、これはまずいパターンだ。

「こんなに仕事ができて、クールなイケメンは、他にいないわよ!?」

思わず立ち上がって、叫んでしまった。

「だからだ!」

「だから!?」

「そんな、デキ過ぎた男!夏海に結婚を申し込む訳ないだろう!」


頭を何かで、叩かれた気がした。

要するに、私にはイケメンは、似合わないって事!?


その時、門馬雪人が動いた。

「お父さん。それは夏海さんに失礼だと思います。」

「あぁ?自分の娘だ。娘の事はよく分かっている。」

そんな時でも、門馬雪人は冷静だ。

「いえ。夏海さんは、明るくて素直で、仕事も一生懸命です。そんな夏海さんを、僕は好きです。」