情熱的に愛して

「とにかく、今結婚するのは、反対だ。」

腕を組んで、ふんぞり返るお父さんは、鼻息も荒い。

そんなお父さんに、なぜか聞きたい。


「えっ……お父さんが結婚を反対する理由って、それだけ?」

「ん?」

「例えば、1年ぐらい付き合えば、結婚を許してくれるの?」

何か、可笑しな話になるかもしれないけれど、私も話がとんとん拍子過ぎて、ついていけなかったんだよね。

1年ぐらい、門馬雪人の行動を見るのも、この際ありかと思えてきた。

「……お父さん、そうなんですか?」

おっと、門馬雪人もその気になってるよ。

もうこなったら、お父さんに”うん”と言ってほしい。


「それだけじゃない。」

私は、お父さんの目の前で、愕然とした。