情熱的に愛して

応接間に通す間も、足元が躍っている。

いづれにしても、お母さんは気に入ってくれたようだから、第一関門は突破のよう。


応接間には、お父さんがテーブルの真ん中に、ドーンと座っていた。

普段はおじいちゃんに尻に敷かれて、端でポツンとしているのに。

門馬雪人と私は、その向かい側に、並んで座った。

なんだか、変なの。

会議中でも、隣同士で座った事ないのに。


「お父さん、お母さん、初めまして。」

「うむ。」

お父さんは、腕を組んでムスッとしていた。

その態度に、私もムスッとする。

「お父さん、挨拶してるんだから、何か言ってよ。失礼でしょ、門馬雪人に。」

「はっ?」

「いや、雪人さんに。」