情熱的に愛して

「えっ?だから、やり直すって……」

「違うよ。昨晩の答えだよ。」

「ああ……」


私は、息をゴクンと飲むと、膝の上に両手を置いた。

「やっぱり、今直ぐ結婚って言うのは、無理。」

「今直ぐじゃなければ、いいのか?」

そんな重箱の隅をつっつくみたいな質問。

私は門馬雪人に知られないように、渋い顔をした。

「それで、考えてみたんだけど。」

「うん。」

「……同棲って言うのは、どう?」

門馬雪人をチラッと見ると、彼はキョトンとしている。

「えっ?何?」

「そんなに、真剣に考えていたのか?」

私の頭の上に、”?”マークが飛び交う。

「だって、結婚だよ?」

「結婚は結婚でも、事情が違うだろ。」