情熱的に愛して

着いたお店は、普通の居酒屋だった。

椅子とテーブルが木製の、ちょっとレトロな感じ。


「いい雰囲気ですね。」

「でしょ?」

伊達さんはカッコいいのに、こういう雰囲気も似合う。

「最初に頼んじゃおうか。それとも飲み放にする?」

伊達さんの友達感覚に、ちょっとクェスチョンマークが。

これって、合コンだよね。

やっぱり伊達さん。

秋香と二人で、来たかったんじゃ……


私は、秋香をちらっと見た。

「ん?」

気づいてないようだから、私は秋香に、小声で言ってやった。

「伊達さん、秋香と二人きりになりたいんじゃない?」

「うん……」

なんだ、知っているのか。

よし。

こうなったら、もう一人の相手と、早々に店を出よう。